夜景が好きだ。
単純に、きれいだから、というのもある。
でもそれ以上に、夜景の灯りの1つ1つの中に、人が生活しているのだということを感じるから好きだ。
昼間ももちろん、ビルや、家の中に人はいるわけだけれども、遠目には建物は無機質に見えて、人の気配をあまり感じられない。
しかし、夜になって町が暗くなると、人のいるところに灯りがともる。
このたくさんの四角い硬い建物の中に、確かに人がいるのだということが、あぶりだされる。
ある灯りのところでは、家族が団らんしているかもしれない、あるところでは、一人ぼっちでカップラーメンをすすっているかもしれない。
あるところでは、幸せの絶頂で恋人同士が愛を語りあっているかもしれないし、絶望の中で別れ話をしている2人がいるかもしれない。
受験勉強をしている人もいれば、ごろごろしている人もいる。
入院している人、大失敗をやらかして落ち込んでいる人、趣味に没頭している人、
大勢でわいわい飲み会をしている人たちもいれば、1人残業している人もいるだろう。
今生まれた命もあるだろうし、なくなる命も。
夜景を見ていると、あの灯り1つ1つのところに、それぞれの生活があり、それぞれの毎日を、いろいろな思いを抱えてみな生きているのだと思うと、がんばれ、みんながんばれ、と思う。
夜の中にともった灯りが、こんなにも多くの人々が、それぞれの場所で、それぞれの人生を笑ったり泣いたりしながら懸命に生きているんだということを、際立たせているように感じられるのだ。
街の灯りが、人の息づかいを感じさせる。
そんなことを考えていると、いつまでも見てしまう。
家は2階なんだけど(笑)。
たまーに高いところに上ったら(笑)。
ああ、夏には飲み会が解禁になって、屋上ビアガーデンにいけたらいいなあ。
こんなときにのんきなことごめんなさい。
今週もがんばろう。