【ご相談】自立した強い女性になるには―急がば回れ。依存したい自分を許し、人に頼る―
劇場版ルパンの娘を観てきました。
'それなりに'うまくいっている→を→'おもいっきり'しあわせに
こんにちは、カウンセラーいなこです。
ひと笑いしにいこか、くらいのつもりで行ったのに、ちょっと泣いてしまったよ。
まさかルパンの娘に泣きどころがあったとは……!(笑)
笑いどころは、普段のドラマの方が多かったかなあ。
何ごとも、「映画化!」とか、「東京進出!」とか、「ゴールデン進出!」とかなると、力入りすぎて凝りすぎてスベるという現象ありませんか?(笑)
いつも通りのシンプルで肩の力抜けた感じの方がおもしろかったのに〜みたいな。
ルパンの娘も、笑いどころに関しては、若干そんな空気感じたけど、でも総じて満足!
深田恭子さんきれいだしかっこいいし、瀬戸康史さん演じる和くんのアクションもかっこよかった。
小沢真珠さんもいつも通り振り切れててサイコー!
欲を言えば、和くんのご両親と両家のおじいちゃんたちをもっといっぱい出してほしかった〜。
基本的にツッコミどころ満載のバカバカしいドラマなのですが(笑)、バカバカしいことを全員が大まじめにしてるのがおもしろくて。
まだ続けてほしいな〜。
って知らない人にはなんのこっちゃな話ですよね、ごめんなさい(^^;;
好き嫌いが分かれそうなので強くはお勧めしませんが(笑)、ドラマ版を好きで観ていた方は絶対いいと思います、ぜひご覧ください!
さて、「自立することはいいこと」、「強いことはいいこと」というのは、世間一般の常識かもしれません。
だけど真の自立をするためには、その前に、弱い自分でしっかりどっぷり依存することが必要なんです。
ということで、本日は オンラインカウンセリング無料相談 | ココロノマルシェにいただいたご相談にお答えします。
元のご相談文は コチラ
※オンラインカウンセリング無料相談 | ココロノマルシェでは、根本裕幸お弟子さん制度を修了したカウンセラーが、無料で相談にお答えします。
どなたでも何度でも匿名でご相談いただけますので、お気軽にご利用ください(^▽^)
【ご相談】自立した強い女性になるには
上手に説明できるかわからないのですが、よろしくお願いします。
私は今不安神経症を抱えながら専業主婦をしていますが、今旦那とは別居中です。
就学前の子供2人が発達障害を持っており、子供たちへの暴力とモラハラが原因で夫には出ていってもらいました。
今後は離婚を考えており、母として強くなりたいのですが、時々「騎士みたいな男の人に守ってもらいたい、助けてもらいたい」という依存心が出てしまいます。
私は超自武女の母、アルコール依存・精神疾患・無職の三重苦の父の一人娘です。
父は普段優しい人でしたが、酒を飲むと暴れてよく警察にお世話になりました。
私が20歳で父と母が離婚、その後がむしゃらに頑張った20代前半に大失恋から心身症を患い大学を休学中、ちょうど出会った夫と学生結婚。その後、結婚9年目にしてモラハラで別居中です。
こんな自分でもきちんと離婚して、初めての社会人生活をして、自分で身を立ててから新しいパートナーが見つかったら良いなと考えています。
私のこの弱さは大人になるまでの家庭環境のせいでもあるのでしょうか。
そして病気を乗り越えて母として女として強くなるには、どうすればいいでしょうか?
あやさん
【いなこからの回答】
あやさん、はじめまして、いなこと申します。
このたびはココロノマルシェにご相談をお寄せくださり、ありがとうございます。
嵐の渦中にいらっしゃるのですね。
本当におつかれさまです。
お子さんたちへの暴力とモラハラが原因で、旦那さんには出ていってもらったとのことですが、あやさんがそれを望まれて、自分から切り出すことができたのでしょうか。
ご主人は、それを聞いて、すんなり出ていかれたのでしょうか。
暴力やモラハラのある旦那さんですが、あやさんの望みには応じてくれる状態だったのか、
お2人の力関係、コミュニケーションはどうだったのかなど、
カウンセリングであればもう少し詳しくお聞きしたいところですが、今はわからないので、あやさんの自立して強くなりたいというご相談の本文について、考えてみました。
離婚も視野に入れており、そのためにも強くなって自立したいけれど、
時々「騎士みたいな男の人に守ってもらいたい、助けてもらいたい」という依存心が出てしまうのですね。
そうですよね、もうまるまる全部助けてほしい、何の心配もなく、安心感に包まれたいと思うことってありますよね。
私も少しずつ安心できるようになってきたけれど、以前はよくそう思っていました。
今もたしなむ程度に。
笑
あやさんの書いてくださった生い立ちを拝見していると、そういう思いが湧いてくるのも無理はないと私は思ったんです。
>超自武女の母、
>アルコール依存・精神疾患・無職の三重苦の父
>の一人娘
という環境で育ったあやさんは、
心の底から安心し、
誰かにまるまる甘え切った経験が、
小さな頃からほとんどなかったのではないでしょうか。
お母さんからは、しっかりしなさいと叱咤されてこられたのかもしれないし、
お父さんにも頼れない、
ご両親の関係も穏やかではなかったかもしれない、
そして一人娘だから、同じ親の子どもとして苦労を分かち合える存在がおらず、1人で親の重圧を背負わなければいけない。
これはいただいたご相談文からの私の想像なので、まったくの見当違いだったらごめんなさい。
子どもは、自分では何もできない状態で生まれます。
子育てされてきたあやさんは、実感として、私よりもよくご存じだと思います。
赤ちゃん。
見るもの聞くものすべてが初めてで、
世界は、赤ちゃんにとっては、親に守ってもらわないと、危険もいっぱいです。
そんな中で、親に甘え、守ってもらうことで、
「この世界は安全なところなんだ。」
ということを体得していきます。
そして、親を、何かあればいつでも帰れる安心な安全基地とし、そこをベースに少しずつ基地から離れ、1人で行動できる範囲を拡げていきます。
安心して依存できる基地があるからこそ、少しずつ自立できるんですね。
そう、
心の底から甘え、安心して依存することは、
真の自立に必要なプロセスであるどころか、
人間にとって当然の欲求なんです。
だけど、その、依存しきるはずの時代に、
安心できる依存先がなかった場合―親が厳しすぎる、あるいは逆に弱々しい、両親が不仲で安心できない、忙しすぎる、などなど―子どもは、「自立しなければ……!」と、依存をすっ飛ばして、自立しようとするんですね。
かりそめの自立です。
だけどかりそめはあくまでもかりそめであって、
真の自立に必要なプロセスを経ておらず、
当然の欲求が満たされていないから、
不安定なんです。
すっ飛ばして、ないことにした
「心から甘えたいよー、助けてほしいよー、助けてほしいよー」
という欲求は、消化することなく残り続けるんですね。
心の奥底にしっかりと。
かりそめの自立をできた人は、基本的にがんばりやさんですから、
かりそめであっても、そこそこ、いや、かなりのところまでやれます。
一見、バリバリ自立してるかのように。
だけどやっぱり満たされていない心の奥底の欲求は、訴え続けるんですね。
どこか満たされなかったり、
さみしかったり、
不安だったり、
しんどかったり。
何かのきっかけで、いつかは限界が来たりします。
あやさんが書いてくださった生い立ちに加え、
>その後がむしゃらに頑張った20代前半に大失恋から心身症を患い大学を休学
という記述からも、きっと、かりそめの自立でかなりのところまでがんばってこられたのではないかと想像しました。
そして、
>「騎士みたいな男の人に守ってもらいたい、助けてもらいたい」という依存心が出てしまいます。
という書き方から、
「依存するのは悪いこと!自立しなければ!」
と思っていらっしゃるように感じました。
幼いお子さんを抱えながら、離婚を視野に入れているのだから、自立しなければと思われるのも当然だとは思うのですが、
もし、ここまで私がお話したことに心当たりがおありなら、
まずは、
「私は、本来必要なはずの依存が十分にできていなかったんだなあ。
小さな頃から小さな体と心で、すごくがんばってきたんだなあ。
依存をすっ飛ばしたのに、ここまでよくやってきたなあ。」
とご自分をねぎらってください。
私は、必要だった依存なしに、ほんとにがんばってきたんだということを知っておいてくださいね。
そういうわけなので、
「守ってもらいたい、助けてもらいたい」という依存心を持つことを、
自分に禁止しないでいただきたいんです。
そう思うのは、ごく自然なことです。
だって、30年ほど(ご相談文からすると、アラサーの方かな?)、最初の依存をすっ飛ばしてやってきたんだから。
あやさんの今の状態は、
心は「依存したい」
頭は「自立しなくてはいけない」
という感じなのではないかと思います。
この、心と頭がかい離している状態だと、人は苦しいんですよね。
心=本来の自分、
頭=建前の自分、と置き換えていただいても結構ですが、
心の「依存したい」という思いを打ち消して、
「自立しなくては!」と鞭打ち続けるのは、
本来の自分を否定し続けることと一緒なんですね。
朝から1日、何も食べていない人に、
「おなか空いたと思うな!満腹と思え!」
って言うのは無理があるでしょう?
「せめて『おなか空いた』くらい思わせてよ!」
と思うでしょう?
だから実際に今すぐに、騎士みたいな男の人に守ってもらえるか、助けてもらえるかは別として、
とりあえず、そう思うことは否定する必要はありません。
「そりゃそう思うよなー。だって私、心から、守ってもらえた、助けてもらえたって思えたことないもん。しかたないよなー。」
って、その願望を抱く自分を、許してあげてください。
それだけでも、自己否定が和らぐので、少し楽になります。
で、離婚を視野に入れて動き出すなら、精神的にも経済的にも自立を進めていかないといけないと思われると思うのですが、その過程で、少しずつ周りの人に助けてもらう経験をされるのはどうでしょうか。
今、あやさんは、日々お子さんのお世話をしながら、これからのことを考えて、なかなか気が休まらないことと思います。
本当におつかれさまです(^^)
30分でも、ぼーっと自分のためだけに費やせる時間はあるでしょうか。
まずはそういう時間を作り出して心も体も休めていただけたらなあと思うのですが、
そのためだとか、他には、とりあえずパートででも働いてみるためだとか、離婚の進め方だとかにおいて、周りの方に助けてもらうんです。
まずはちょっとしたお願いごとから。
「こんなこと頼んでもいいのかな?」というところまで、少しずつ強度を強めていって。
自立してやって来られた方なら、自分の思う「こんなこと」は、周りの人には大したことない可能性もあります。
現在のあやさんと、周りの方との関係性はわかりませんが、お友達とか、ご両親とか。
助けを求めてみれば、助けてくれる人は、案外いると思います。
もしかしたらそれは、旦那さんかもしれない。
ご両親については、ご健在であったとしても、昔の記憶から、あの人たちには頼れないというイメージがあるかもしれません。
ですがそれは、子どもの頃の自分に焼き付いた親のイメージであって、
実際には親も今は、年を取って丸くなっていたり、精神的にも経済的にも昔より余裕ができていたり、反省していたり、学習していたりすることもあります。
ただ1つ注意点は、
それを期待して助けを求めれば、
お願いしたことをすべて思うように聞いてもらえる、
期待通りに甘えられる、
というのとは少し違う、ということなんです。
実際に助けてもらえるか以上に、
自分が、自分の「助けてほしい」という思いを認めて、
そのために行動してみる、
という過程がすごく大事なんです。
いい経験なんです。
それこそが尊いんです。
助けてもらわれへんねんやったら頼み損やないかい!と思われると思うのですが(そんなガラ悪くないか笑)、
きっとやってみられたら、違う景色が見えると思います。
助けてくれる人もいるだろうし、難しい人もいるかもしれない。
でも、そこで、あやさんは必ず感じるものがあるはずです。
何かを得るはずです。
無理はせず、ちょっとずつ、ちょっとずーつでいいですよ(^^)
自立した強い女性になりたいというご相談なのに、
甘えてくださいという逆説的なお答えになってしまいましたが、
それが、「盤石な自立」への近道のように思います。
今のあやさんの状況は、幼き頃の依存できなかった日々を取り戻し、心から安心して真の自立をする大チャンスなのです。
今は辛いし大変だと思いますが、きっと大丈夫ですよ(^^)
まずは、依存したいと思う自分を認める。許す。
その上で、できれば、少しずつ小さなことからコツコツと、生活の中で実際に人に頼ってみる。
1人でしない。
何をどうしていいかわからない、安全に人に頼ることを始めたい、これを機に自分を見つめてしっかりすっきりしたいというときは、カウンセリングのご利用も大おすすめです(^^)
ずっと応援しています(^▽^)
ご相談ありがとうございました!
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