【ご相談】視界にいるのも嫌な新入社員―どうしようもなく苛立つやつが現れるのは自分の問題?いやいやまずは一人間として怒り狂ってから―
戻り梅雨(それは梅雨明けしていなかったということではなくて?)的なものが終わって、夏本番といった大阪です。
‘それなりに’うまくいっている→を→‘おもいっきり’しあわせに
こんにちは、カウンセラーいなこです。
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さて、どうっしようもなく腹の立つやつ、いますよね。
何でまともな私の方が、こんなに気を揉まないといけないわけ!?
私の方がこんなに気を揉んでるのに、あっちは何とも思ってない感じがまた腹立つ!!!(怒怒怒)みたいなこと。
とはいえ、心のことを勉強されている方であれば、すべての問題は自分の問題であって、他人を変えることはできないから、自分ごととして向き合わなければいけないと思われている方も多いと思います。
たしかに、そうとも言えます。
ですが、正しい理論の前に、まずは、いち・人間として、自由に怒ったり泣いたりすることが1番大事です。
ということで、本日は オンラインカウンセリング無料相談 | ココロノマルシェにいただいたご相談にお答えします。
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【ご相談】視界にいるのも嫌な新入社員
ココロノマルシェに癒されています。ありがとうございます。
タイトルがひどくて恐縮です。
事務職をしているアラフォーです。
年上新入社員に困っています。
初日から「このフロアで陽性出たことあるんですか」と聞いてくる、説明の途中で話を被せてくる、仕事と関係ない話にどんどんそらす、説明中にメモも取らず同じ事を何度も新鮮に聞いてくる、3日目には私に「濃厚接触なったことありますか」と聞いてくる等々、無神経てんこ盛りで疲弊しました。
とはいえ私も、自分を優先する事はしているので、心のシャッター即下げて、必要以上の会話はしないようにしました。
以前は他人を優先しがちな私でしたが、昔の自分ならあり得ないほど塩対応で話をぶった切り、暫くしてだいぶ余計な話をしてくることは少なくなりました。
少し曲者なのは上司も分かっているので無理に仕事を共有しなくていいとも言われています。
ゆえにほとんど仕事共有もしてないですが、腹立ちすぎて常にその事を考えて苛立つという自分いじめをしちゃってます。
そして嫌いな人は自己嫌悪の投影ということは、自覚しています。
基本よりオプション優先する等、似てる所もあります。
このストレスの解決は相手じゃなく自分にかかっているのは分かっているのですが、どうしたら「視界に入ってる位はいいか」と思えるようになるでしょうか。
また常にストレス源を考え続けることを止められるでしょうか。
幼少期から培った完璧主義と自己嫌悪の手放しがいるのでしょうけど、完璧主義は手放したくないんですよね…嫌いな人は嫌いでいいとは思っているんですが。
昔、私は過労でうつ病になるほど自分を追い込んだので、平坦な生活はダメと思っているのか。どうか、突破口の鍵をご教示願えますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
まつきさん
【いなこからの回答】
まつきさん。このたびはココロノマルシェへご相談をお寄せくださりありがとうございます。
いるよなあ、こういう人。と、ニヤつきながら拝読させていただきました。
まつきさんの塩対応の小気味よさにも。
>嫌いな人は自己嫌悪の投影
とおっしゃっているあたり、まつきさんは、まじめで正義感が強くて賢くて、そしてやさしい方なんだと思います。
心のことも、いろいろと勉強されているんですね。
そんな嫌なやつがいたら、「アイツまじでうっとうしい!」と悪口言い合うにとどまりますからね、普通は。
ところがまつきさんは、はらわたが煮えくり返る思いをしながらも、何とか自分ごとに引き寄せて考えようとされており、本当にまじめで正義感が強くて賢くて、そしてやさしい方だと感じました。
……なんですが、まずは私はまつきさんに、
>嫌いな人は自己嫌悪の投影
とストイックに考えて苦しまなくてもよいですよ、とお伝えしたい。
たしかに、心理学的には、「嫌いな人は自己嫌悪の投影」という見方をすることができます。
ここで、「何それどういう意味?」という方のために、簡単にご説明すると、
「投影」とは、「自分の心の内を外側の世界に映し出すこと」を言います。
人は誰も、自分の感覚、価値観を通してしか、外の世界を認識できないので、そういう意味では、広義には、見えているもの感じるものすべてが「投影」と言えます。
「あの人いい人だね」と感じるのも、「あの人」の見た目か中身か何かしらが、自分の価値観にかなうから、「いい人」と感じるということです。
だから万人が「いい人」と感じる人なんて、存在しません。
逆もしかりで、「嫌なやつだ」と感じるのは、相手が自分の中の価値観などに合わず、自分のルールに抵触するから「嫌なやつ」になるわけです。
ということは、ものすごく嫌なやつ、どうしても癇に障るやつというのは、自分の中で強く禁止していることに触れてくる人だということです。
自分の中で、「そういうことは絶対したくない!」、「そういうのはサイテー!」と思い、強く禁止している自分ルールをまざまざと侵してくる人ですね。
こういう人を、心理学では「シャドウ(影)」と言います。
シャドウとは、「生きられなかったもう1人の私」を他人に投影したものです。
「こうはなるまい」と封印した部分なので、「生きられなかったもう1人の私」ということになります。
で、このシャドウがあると、自分が不自由になるんですね。
シャドウが現れると、イラッイラしてしまうし、
シャドウがいるということは、自分の中に禁止していることがあるということだから、それだけ生き方の選択肢が減ってしまいます。
シャドウが出てくるということは、強く禁止していること、自分ルールがあるということですが、そういった強いルールのあるところには、自分の痛みがあるんです。
これまでの人生で、何かしら傷ついたできごと、怖れがあって、「もう2度とあんな思いはしたくない!」ということで、防衛するためにルールを作るわけです。
たとえば、「空気が読めない」といじめられたり叱られたりした経験が辛かったので、「もうよけいな発言はしない」というルールを作り、積極的に意見を言わないようになるとか。
人の顔色を過度にうかがうようになるとか。
あるいは、親など身近な人が空気を読めなくて苦労させられたとか、恥ずかしい思いをしたので、「あんな風にはなるまい」と誓ったとか。
というわけなので、ルールの奥にある痛みを癒していくと、生きやすくなるようになるよということなんですね。
……という理心理学的な論があるので、まつきさんは、
>このストレスの解決は相手じゃなく自分にかかっているのは分かっているのですが
とおっしゃっているんですね。
と、ここまでが、「何それどういう意味?」という方のための簡単なご説明です。
簡単どころか少々くどかったかもしれないですね(^^;
まつきさんは、こういったことをよくご存じで、相手を「矯正」するのではなく、自分の認知を変えようとされているのだと思います。
だけど、少し苦しくはないですか?
こういうことって、私もよくよく経験済みなのですが、心理学を知ることで、かえって自分が苦しくなっていませんか?
これも自分の問題だから、と、すべて自分に引き寄せて考えることが、どこか自分を責めるようで、逃げ場がなくて、しんどくなってしまっていないでしょうか。
心理学勉強した人あるあるで、結構みんなは通る道ではないかと思うんです。
たしかに、すべては投影だから、自分の心持ち、認知にアプローチするのが根本的な解決にはなります。
しかし、心理学、というかすべての学問は、人間が幸せになるためにあります。
何を学ぶにも、この学問の根本の目的を必ず押さえておいていただけたらと思うんですね。
この知識を使うことが、今の私にとって幸せなことなのか?ということ。
この新入社員さんの感じだと、まつきさんに限らず、ちょっと付き合いにくいなと思う人は多いと思います(^^;
現に、
>少し曲者なのは上司も分かっているので
ということですしね。
まずは、自分の中で、「こいつ嫌い!」と思うことを1ミリも否定しないでください。
まつきさんも、心理学を勉強されているだけあって、このことはだいぶされているようですげ。
>心のシャッター即下げて、必要以上の会話はしないようにしました。
というのは大正解、それでいいと思います。
私からの次の提案は、
このイライラを、自分事として考えない。その人のせいにする。
です。
え?自分事として考えない?相手のせいにする?
それは心理学に反するでしょう!?
と、まつきさんなら思われるかもしれませんね。
でも、「この知識を使うことが、今の私にとって幸せなことなのか?」というところに1度戻ってほしいんです。
>腹立ちすぎて常にその事を考えて苛立つという自分苛めをしちゃってます
>似てるところもあります
>このストレスの解決は相手じゃなく自分にかかっているのは分かっている
>常にストレス源を考え続けられることを止められるでしょうか
といったところからも、すんごく腹立っているんだけれども、どこかで、
「でも、心理学的にはこうだしな……」とか、
「とはいえ問題の本質はこの人じゃなく自分にあるってことだもんな……」と、
100%ぶちぎれる前に、どこかブレーキをかけている部分はないでしょうか。
それが、まつきさんの、まじめで正義感が強くて賢くて、そしてやさしいゆえの苦しみなんですね。
「物事の本質を見よう」という聡明さが、そうさせているんだと思うのですが、まずは人として湧いて当然の感情を、ブレーキをかけず、何も禁止せずに感じきってください。
「でも」
「そうは言っても」
「そんなこと言っても仕方ない」
「あの人も悪気はないんだろうけど」
とかくっつけずに、純度100%で怒りきってみてください。
自分と向き合うのはそれからで、いいです。
それからでないと、苦しくて向き合いにくいと思います。
私もそういうところがあるから、いやつまり、まじめで正義感が強くて賢くて、そしてやさしいので、まつきさんの苦しみがわかる気がするんです。 ←
▽少し内容は違いますが、ありのままの感情にブレーキをかけちゃってた私の話を書いています。
紙に悪口を書きなぐってもいいですし、可能であれば、信頼できる人に安全な場で、思いっっきりその人の悪口を口汚く言ってみてください。
その面でまつきさんをリードしてくれる人、すなわち、悪口をためらいなく言える人、「こんなに苦労させられてるんだから、腹立つの当然でしょ」と言いきれるが相手だとなおいいですね。
そいつのせいで、どれだけ自分が苦しめられているか。
どれだけそいつのことが受け付けないか。
尽きるまで吐き出してください。
それができれば、少し楽になると思います。
少しスッとしてきたなと感じられたら(必ず感じられてからね!)、
その人も、そんな感じだったら嫌われてきたかもな、ああ見えて苦労してきたかもな、でも自覚がないから、わけもわからず怒られてる感覚なのかもな、私みたいに寛容じゃない人にはブチ切れられたこともあるだろうな、なんてことにちょっと目を向けてみてもいいかもしれません。
許そうとか好きになろうとか思わなくていいです。ただ、
私もあんたのせいでさんざん苦労させられてるけど、あんたも苦労してきたのかもね。
お互い大変ですなあ。
私に感謝してよー?こんなにまじめで正義感が強くて賢くて、そしてやさしい私だからこれで済んでるのよー?
でも嫌いだけどね〜べろべろべー
と、もう漫画のようねと笑えたら、ほぼゴールです。
「笑える」ということは、はまりこんでいる「深刻な現実」から距離を置いて、一歩引いて見られているということですから。
ということで、まつきさんには、
自分ごととして考えない、
相手が全部悪いと思えという、
まさかのカウンセラーらしからぬ提案をさせていただきたいと思います。
私のように、まじめで正義感が強くて賢くて、そしてやさしい人が、その勤勉さで知識をつけると、ついいつものクセで高みを目指してしまって、それを完璧にやろうとし、人を幸せにするはずの知識でかえって自分を苦しめてしまうことがあるんですね。
ですから、学んだことを1度手放して、まずはただの人として、感じることを感じるままに感じる。
それは生理現象と言っていいですよね。
生理現象をスッキリさせてから出ないと、どんなすばらしい知識も生かせませんから。
「おしっこ漏れちゃう〜」ってときに、「副腎は左右に2つあり、膀胱で……」とか言ってる場合じゃないんです。
まずはおしっこしてスッキリしてから。
まずは感情を純度100で感じきってそれが落ち着いてから、自分のルールと、その奥にある痛みなどを見てみてください。
学んだことを生かすのは、自分のありのままの感情を出し切ってから。
そこで何をどうすれば?ということであれば、カウンセリングなどをぜひご利用くださいね。
ということで、期待した回答ではなかったかもしれませんが、心の知識のある方だからこそ、まずはそこかなあと感じたことをお伝えさせていただきました。
ずっと応援しています(^▽^)
ご相談ありがとうございました!
▽後日ご感想をいただきました!
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▽いなこの雰囲気はこんな感じです。
「やわらかい関西弁が聞き心地よい」とのありがたいお声をいただいています(‘∀‘)
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