自分の魅力を受け取ることができなければ、人に愛を与えることもできないのかもしれない。
'それなりに'うまくいっている→を→'おもいっきり'しあわせに
こんにちは、カウンセラーいなこです。
またもや寒くなったみたいですが、少し慣れてしまいました。
寒くても、やっぱり日差しはしっかりしてきている気がしますね。
もはや紫外線対策が気になる。
私が絵を習い始めてもう8、9年近く経つと思うのですが、習いはじめは、とにかく描くことが楽しくて、早く上達したくて、授業のない日も、毎日のように夢中で描いていました。
その頃は実家にいて、ご飯の用意も何もしていなかったので(笑)、仕事から帰ったら時間を作ってとにかく描いていました。
しばらくして、絵を披露するためにブログを始めたんですね。
私は、絵を披露したいとか、カウンセリングをしたいとかいう目的なしにSNSをするほどマメではありません。
ただ絵を披露して、何か少しでも、イラストの仕事に繋がったらいいのにという思いでブログを始めました。
当時はインスタがまだなかったか、あったけれど今ほど普及していなかったのか、少なくとも私は知らなかったので、ブログに文章を添えて絵を載せていました。
もちろんこのブログとは別物です。
そしたら、少しですが読者登録してくださる方ができ、ある方が、よくコメントをくださり、私の絵を好きだと言ってくださっていたんですね。
その方のブログを拝見したところによると、おそらく私より少し年上の女性の方でした。
あるときその方が、
「自分へのクリスマスプレゼントに、いなこさんの絵を買いたい。」
と言ってくださったんです。
ただ、そのブログサービスでは、今はどうか知りませんが、当時は、個人の連絡先の交換は禁止だったんです。
だから「問題は、連絡先をどう交換するかですよね……」ということになって、私は、
「ちょっと考えてみますね。」
と言いました。
私の絵を買いたいとまで言ってくださって、本当にうれしかったです。
だけど同時に、戸惑いもありました。
どんな絵を望んでおられるんだろう。
期待通りに満足してもらえるものを描けるだろうか。
今もまだまだ仕上がりに不安定さはありますが、当時は特に習いたてで、今以上に絵が全然安定していませんでした。一生懸命描いても、なかなか思い通りの仕上がりにできず、出たとこ勝負でした。
値段はどうつければいいんだろう。
どのくらいの値段を想定しておられるんだろう。
もう値段なんてつけずに、買いたいと言ってくださったお気持ちがありがたいから、いっそプレゼントにしたいけれど、それも違うのだろうな。
うれしかったけれど、それ以上に、
「自分の絵が商品になる」
ということに、いまいち現実味を持てていませんでした。
そして私は、「ちょっと考えてみますね。」というメッセージを最後に、
その方と連絡を取るのを辞め、ブログの更新も辞めてしまいました。
ちゃんとお断りすることさえできず、逃げてしまったんです。
連絡先の交換の問題もですが、それ以上に、
自分の絵を商品にすることへの自信のなさで、
めんどくさく、気が重くなってしまったんです。
その方が私の絵を好きと言ってくださることも、
買いたいとおっしゃってくださったお気持ちも、
自分の絵の魅力も、
何も信じられていなかった、受け取れていなかったんだと思います。
絵を始めて1年か2年程度で、どのようにそれを仕事にするかもよくわかっていなかったというのもあります。
だけどそれは先生たちに相談すれば教えてもらえたことなのですが、
この程度の実力でブログにアップしていることや、
この程度で絵を売ろうとしていることを、
先生たちに知られるのも恥ずかしかった。
今思えば、絶対喜んで応援してくれただろうし、値段のつけ方や、やり取りの仕方も教えてくれたはずなのに。
本当に、バカだなあと思います。
バカっていうか、とにかく自信がなかった。
自己嫌悪も強かった。
今はこれでもだいぶましになった方なんです(笑)。
絵を買いたいとおっしゃってくださった方には、すごくすごく申し訳なく思っています。
ずっと申し訳なくて怖くて、自分のブログもその方のブログも見られずにいました。
少し前に見てみたら、まだその方は変わらずブログを続けておられました。
その方が、せめて私を恨むだけで終わっていればいいなと思います。
こんな失礼な扱いをうける私はみじめだなとか、自分を責めたりしておられなければと願うのですが、それも私の勝手な責任逃れですね。
そもそも、「何かイラストの仕事に繋がれば」と思って始めたブログで、
向こうから買いたいと申し出てくださって、
願ってもいないチャンスなのに、
いざそのチャンスが来たら、逃げてしまった。
こんなふうに、自分の魅力というものを受け取れていないと、
結局は、
与えることもできないのだと思うんです。
私には、人に与えられるものなんてない。
私のこんなもの、誰も欲しがらない。
欲しがったとしても、実際に手にしたら、がっかりされるだろう。
そんなふうに思えて、与えることができなくなるんです。
自分の魅力を受け取らないと、与えることさえできない。
これは、れっきとした、愛を止めてしまう行為ですよね。
その後、何年か経ち、絵に限らず自分の全体的な(笑)自己否定も和らぎ、絵に対する自信も少しついてきて、自分のイラストを商品にするということも少しイメージできるようになってきてから、お仕事を少しですがさせていただくことができました。
あのとき、
そんなに大げさに考えずに、
何も恥ずかしいことでもなかったのに、
もっと先生たちにも頼って相談して、絵にも値付けにもやりとりにも全力で挑戦して、作品をお渡しできていたらなあと思います。
もうあとの祭りですけどね。
「自分の魅力を受け取る」なんて、何だかおこがましい気もするし、うぬぼれな気もするけれど、そこに向き合わないと、
本当に与えたい人に
与えたいものを
与えることが
できないんじゃないかと思うんです。
お仕事でも、人間関係でも。
自分の魅力を受け取るということは、
「自分には、与えられるものがある。」
「自分には、人を幸せにする力がある。」
と信じることと似ていると思います。
自分の魅力を自分が受け取ることができたら、自分が喜ばせられる人がもっと増えるのかもしれない。
そんな風に考えると、「受け取る」のが苦手な人も、受け取りやすくなるんじゃないかなあと思って書きました。
自分には魅力があるんだ、なんて急には思えなくても、
「自分のことをいいと言ってくれる人もいるんだなあ」
くらいに、まずはそう言ってくれる人を信じてみることから始めてみてはどうでしょうか。
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