「オペラ座の怪人」がよりおもしろくなる?原作のおはなし⑨―クリスティーヌが自由を求めるわけ―
’それなりに’うまくいっている→を→’おもいっきり’しあわせに
こんにちは、カウンセラーいなこです。
年末からひたっすら、オペラ座の怪人について書いているけれど、誰かついてきてくれているのだろうか。笑
そんなシリーズも、あと2回となりました。
ということで、原作小説から、私の大好きな四季版「オペラ座の怪人」の、より理解が深まったなと感じるところを書いていくシリーズ。
本日は、「クリスティーヌが自由を求めるわけ」です。
「オペラ座の怪人」の原作小説と、ミュージカルの関係はこちら↓に書いているのでご参照くださいねー。
アンドリューロイドウェバー版や四季版の「オペラ座の怪人」が好きで、原作を知るとそのイメージが壊れそうでいやという方は、読まないでくださいねっ!
【四季版「オペラ座の怪人」の理解がちょっと深まる原作シリーズ】
⑧怪人はどうして実物大クリスティーヌそっくり人形を作ったのか
▽たくさん読んでいただいているこちらもぜひどうぞ。
【オペラ座の怪人をちょこっと心理学的に考察シリーズ】
ここからネタバレしますよーーー!
クリスティーヌが自由を求めるわけ
四季版の「オール・アイ・アスク・オブ・ユー」では、クリスティーヌは、「私の望みはただ自由に」と歌っています。
だけど、クリスティーヌが自由を求めている印象は、あまりありませんでした。
クリスティーヌが、自由をわざわざ求めるほど、不自由を訴えている印象がなかったんですね。
だから、クリスティーヌとラウルのラブソングとも言えるこの歌で、愛や恋ではなく"自由"の話が出てくるのはあまりピンと来なかったんです。
ですが、原作を読んで、これもしっくりきました。
怪人扮する天使は、ラウルが現れた後、楽屋の壁越しからクリスティーヌに、
「もしお前が結婚するようなことがあったら、私はもう現れないかもしれない」
とか言って脅してるんですね。
とんだ音楽の天使だよ。
なんで結婚したら来られへんねん。笑
そういう発言で、クリスティーヌは、「天使はどうやら人間ぽいな」と感じたわけですが(笑)、音楽の天使が現れなくなるのは嫌なので、私は一生結婚できないと考えます。
怪人がクリスティーヌに姿を見せてからも、そんな感じで脅したり、泣きすがったり、監視したりして、クリスティーヌを直接的、間接的に束縛するんですね。
それで、クリスティーヌは、ほんとはラウルが好きだけど結婚はできないし、私には一生自由がなくなったと思うわけです。
音楽の天使が来なくなるのは嫌だし、後半はそれ以上に怪人が怖いし、というので、従わざるを得ないような感じになっています。
ちなみに怪人の歌声は原作でもやはりすばらしく、クリスティーヌは聞きたがっています。
恍惚としてしまうような歌声。
クリスティーヌを追ってきたラウルまで、その歌声に恍惚として気絶してしまいます。笑
わかるよ、わかる。ミュージックオブザナイト聞いたらそうなるよね。笑
と、話がそれましたが、だからクリスティーヌの望みは、「ただ自由に」なのかあと腑に落ちました。
ちなみに、四季版では「オール・アイ・アスク・オブ・ユー」を屋上で歌いますが、原作でも2人が屋上へ行く描写があります。
それは、怪人の監視から逃れるためなんですね。
怪人は、地下と言っても地下1階とかのレベルじゃなく、広大なオペラ座の地下何階も下に住んでいるので、それと真逆の、できるだけ上へ上へと逃げたかったんですね。
心理的にわかる話ですね。
ということで、なぜクリスティーヌの望みが、「ただ自由に」なのかというおはなしでした。
次回は最終回!
怪人を少し擁護したいと思います。
お楽しみに〜!
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