今の仕事で役に立っていない、やりがいが感じられない、いまいち満足できない、と感じているなら、たくさんある働き方のうちの、たった1つの働き方だけに価値があると思っているのかもしれません。
iPhoneのストレージがいっぱいです。
‘それなりに’うまくいっている→を→‘おもいっきり’しあわせに
こんにちは、カウンセラーいなこです。
「iPhoneのストレージがいっぱいです。」
こんなメッセージが時折私のスマホに出てきて、私をおびやかします。
世間は、iPhone13が出ると賑わっていますが、私のは6sですからね。
なかなか年季入ってきました。
でも、こういうデータ満載の端末を替えるのって、ちゃんと移し替えられるかなとか思うと億劫なんですよね。
ストレージがいっぱいになると、写真が撮れなくなったり、メールが受信できなくなったりします(+ +)
検索履歴を消すだけでも結構復活するんですけどね。
いっぱいの内訳を見てみると、1つは、おいっこの写真や動画が多い。
私が撮ったのに加え、妹に送ってもらったものも多いのですが、妹のスマホはiPhone10くらいで、画質がいいんですね。イコール、データが大きい。
でもこれは私の癒しなので、いつでも見られるように、スマホに入れておきたいんですよね。
あ、グーグルフォトとかを使えばいいのか?
もう1つは、音楽をスマホにダウンロードしちゃってるんですよね。
iTunes storeで買って、スマホで聞いているんですよね。
これは一生もの!と思ったものはCDを買うのですが、「ちょっといいな」くらいの一時的なマイブームのものは、とりあえず気軽にスマホにダウンロードして聞いています。
それがどんどん多くなっちゃって。
これも邪道ですか?
iPodでも買って、そこに入れたらいいんですかね?
今どきの人はどうやって音楽を聞くんだろう。
今持っているデータを生かすいい方法を知っている方、教えてください!
で、一時的なマイブームでダウンロードした中には、今はもう聞かないなというものもあります。
でも買ったし、また再ブームが来るかもしれないから、なかなか消すことはできないんですけどね。
その中でも絶対に聞きそうにないものがあります。
「白い巨塔」のサントラ。笑
私は、唐沢寿明さんの「白い巨塔」を、再放送で観てはまったのですが、数年前に、岡田准一さん主演で、また違う局がドラマにしていたんですね。
それはチラッとしか観ていないんだけど、それがきっかけで唐沢版をまた観たくなって観たときに、「やっぱり最高だな、音楽も重厚感もあってかっこよくて最高!」と、好きすぎて、いくつかサントラをダウンロードしてしまったんです。
ちゃんとぞれぞれの曲に、「財前のテーマ―夢を追って」とか、「手術室の緊張」とか、「事件」とかタイトルがついているんですよ(笑)。
それをダウンロードしてどうすると我ながら思うんですが(笑)、音楽自体もいいし、それをBluetoothでコンポから聞きながら洗い物をしたりして、財前の世界観に浸るんですね。
どういう家事の仕方?
ご存知の方も多いと思いますが、「白い巨塔」とは、山崎豊子さん原作の大学病院を舞台にした小説で、田宮二郎版(昭和)、唐沢寿明版(平成)、岡田准一版(令和)と主には3回ドラマ化されています。
「自分が初めて観たバージョンが1番!」と思う人が多いようですが、私も例にもれず、私が初めて観た唐沢版が断トツで好きです。
と言っても、原作読んだことないし、唐沢版以外をまともに観たことはないのだけれど。
役者さんの演技、脚本、演出、音楽、もうすべてにおいてすばらしい。
演劇に詳しいわけではないですが。
ご存知ない方のために、軽くご紹介しますが、思いっきりネタバレするし、登場人物が病気になる話もあるので、知りたくない、そういうの読みたくないという方は、ここから先は読まないでくださいね。
唐沢寿明さん演じる財前五郎は、国立の大学病院の消化器外科で、教授を目指す野心ギラギラの医師です。
教授になるためには手段を選ばず、開業医の娘と結婚し、その舅の財力をバックにつけ、上役には節操なく徹底的に取り入って、教授の座に上り詰めていくというのが大筋です。
と、こうして書くと、「財前めさめさイヤな奴やん!」と思われるかもしれませんが、単なるイヤな奴として描いていないのが、唐沢版の好きなところなんです。
財前がそうなった背景には、田舎の貧しい生まれで、立派になって田舎のお母さんをよろこばせたい、楽させてあげたいという思いがあって、実は人の痛みや哀愁みたいなものもわかる人なんです。
ちょぴっとだけ心理学的に言えば、根っから冷徹で、何も感じない人というよりは、強い意志のもと、目的遂行のために感情を切って、できるだけ感じないようにしている、という感じです。
いわゆるロックマンですね。
で、財力のあるバックボーンを得たくて開業医の娘と結婚します。
その開業医である舅も、お金はあるが、教授にはなれず町医者で終わってしまったというコンプレックスを拭うため、義理の息子に教授の夢を託し、援助を惜しみません。
その舅の思いも割り切って受け入れ、win‐winの関係を利用し、登り詰めていきます。
この財前と対照的なのが、江口洋介さん演じる同期の内科医の里見先生。
里見先生は、同じ大学病院の医師ですが、出世には興味がなく、むしろ医療の本質から外れた権力争いに辟易し、純粋に研究をしたい、目の前の患者さんに医師として最善を尽くしたいという清廉で優秀な医師です。
でも優秀さで言えば、財前も、出世に必死ではあるけれど、外科医としてすごく優秀なんですね。
それなしに出世だけだと、とたんに薄っぺらくなってしまいますが。
外科医としての腕を磨き、研究、学会発表も行い、「偉くなって医学を発展させられれば、より多くの人を救える」という医師としての信念もあるんです。
しかし反面、目の前の一患者さんのことは軽視してしまい、そこから足元をすくわれていく、というのが、教授になった後のストーリーです。
そういう財前の信念が垣間見えるシーンがあります。
財前が、里見先生に、
「里見、もっと出世したらお前の好きな研究も思う存分できるし、もっと多くの人を救えるんだぞ」
という趣旨のことを言うシーン。
セリフはうろ覚えです。
里見先生のようなあり方も大事な一方で、この、財前の言うことも、一理あると思うんです。
目の前の患者さんに寄り添って、1人1人治療していくことも大事だけど、
一方で、権力を持って決定権を得ることで、予算を回してもらったり、理想的な環境を与えてもらったりして、最先端の研究に打ち込めたら、よりたくさんの人を、いっぺんに救えるかもしれない。
そういう医師も必要です。
医師の例えで言えば、他にもいろんな働き方があると思うんですよね。
町のお医者さんとして、地域の人たちの身近な病気を治療する医師もいれば、
最先端の研究をすることで、医療に貢献する医師もいれば、
後進育成に励む医師もいる。
業界の政治的なことに注力する医師もいて、それも業界の発展のために必要で、業界が発展すれば、医療を受ける人にもいいサービスを提供できるようになる。
おうちに往診する在宅医療や終末期医療に携わる医師もいれば、
僻地や外国におもむく医師もいる。
いろんな働き方があり、どの働き方も、必要としている人がいます。
医者ちゃうから知らんけど ←
もしかしたら、一般的には、町のお医者さんより、最先端の研究をする大学教授の医師の方が、ステイタスがあってすごいように見えるかもしれないけど(儲かってるのはどっちかはまた別の話・笑)、
なかなか診てもらえない大学教授の医師より、
日常的に診てくれる町のお医者さんの方が必要なときもあります。
どっちも必要。
どっちも大事。
これは、どの業界、どの仕事でも同じことだと思います。
1つの職業でも、いろんな働き方があって、
人によってどこに興味を持つかはそれぞれだし、
力を入れる部分は少しずつ違っていいし、
いろんなタイプの人がいてくれた方が、顧客側も助かるんですよね。
もしあなたが、今の仕事で、
私ダメだなあとか、
役に立っているように思えない、
やりがいを感じられない、
いまいち満足できない、
と感じているなら、
あなたのお仕事のたくさんある働き方・活躍の仕方のうちの、
たった1つ2つの働き方だけが尊くて、役立っていて、価値があると思っているのかもしれません。
私なんてぜんぜん頑張ってないし、
もっとすごい人いるし、
大して役立っていない、
と思うかもしれませんが、あなたのその働きを求めている人は必ずいます。
そんな大げさなことじゃなくて、
目立った成果を出す働き方以外にも、
あの人いつも愛想がいいなあとか、
仕事が丁寧だなあとか、
きれい好きだなあとか、
話しやすいなあとか、
そういう表立っては見えにくい働きでも、よろこばれていることは多々あるはずなんですね。
今のお仕事で、他の誰かがしている何だかすごそうな目立った働き方だけに価値があるのではなく、
今の自分の働き方も、
誰かに必要とされており、
誰かを幸せにしていることに気づけたら、
何も変えなくても、今のままで、自分の仕事に誇りを持って、楽しく働けるかもしれません。
「このままじゃだめだ」と、現状を否定して、何かやらなきゃ変わらなきゃという思いに駆られて別の仕事を探っている方は、
現状の自分の価値をちゃんと認めた上であらためて、
「さて私はどういうことがしたいだろう」
と探っていかれるといいと思います。
とまあ、白い巨塔話を長々書いてしまいましたが、こんな風に、イヤな奴がただのイヤな奴として描かれているのではなくって、すべての登場人物に、痛みや葛藤、美学が垣間見える、厚みのある人物描写がすごくいいんですよね、唐沢版「白い巨塔」は。
何度観ても飽きないです。
ちなみに、がんの権威だった財前は、皮肉なことに、肺がんで亡くなってしまいます。
しかしそのときに、あんなに野心家で高慢ちきだった彼をだけど、実はたくさんの人に愛されていたともわかるんです。
同期でライバルで、医者としては対照的で、でも互いに認め合っていて、無二の理解者である里見先生、妻、愛人、舅、一度は自分から裏切った恩師、部下たち、もちろん田舎のお母さんにも。
少しやりすぎなところもありましたが、医療に対する情熱は本物で真剣で、魅力的な人でしたから。
私が最初に観たのは学生の時で、そのときは、若さゆえの潔癖さか、里見先生の方がいいなと思っていた気がしますが、今は、財前の痛みや美学もわかるし、財前先生の魅力もよくわかります。
自分の主治医になってほしいかというと、ちょっと考えるかも(笑)。
財前の妻も大好き!
若村麻由美さんが演じていたのだけど、演技もすばらしいし、脚本・演出ともすばらしいです!
派手好きで、お軽くバカっぽく振る舞っているけど、本当は財前の気持ちが愛人にあるとわかった上で、でも教授「夫人」になれるのは私だけだからと割り切って、彼女なりに夫を支えているんです。
財前という人間を、よく理解しているんですよね。
そう見せないけれど、実はすごく頭のいい女性。
だけど、財前に愛人がいるとはいえ、やっぱり夫婦であり、2人の間には2人にしかわからない絆と愛情があったと感じさせるラストです。
ちょっと下品な(笑)舅の西田敏行さんも好きだったなあ。
大阪弁は時々違和感あったけど(笑)、演技がすばらしい。
下品だけど愛嬌があって、財前に教授の夢を託しているだけじゃなく、義理の息子として本当にかわいがっているんですよね。
医師としての姿勢は、病理学の大河内教授が1番好きかな。
誰にもこびず、もの静かだけど、強くやさしく誠実で頼りがいのある先生です。
いやもう、言い出したら、ほとんどの登場人物が好きだわ、キリがないわ(笑)。
でももう、あの話は今後はあのままでは現代ドラマにするのは難しいかもしれませんね。
昔の話としては成り立つかもだけど。
あんなに高圧的な医師は、今の時代ではやっていけないと思います。
原作が昭和なので、時代背景が違いすぎるんですね。
今はインフォームドコンセント(患者さんへの説明と同意)が何より重要と医療者側も教育されていますし、財前みたいな振る舞いだとすぐに、ネット上に口コミされそう。
あるいはマスコミに売られるか(^^;;
昭和の時代は、「医者が偉い」っていう、権威至上主義の病院もあっただろうけど、今は、少なくとも対患者さんには、若い医師ほど丁寧でやさしいと思います。
時代も教育も変わり、「先生」と呼ばれる職業の人の特別意識は薄れましたよね、昔より。
と、いつまで白い巨塔話するねんですよね(笑)。
ついてきてくれている人いますか??(^^;;
こんなこと書いて、あらためてサントラ聞いたら、やっぱりいいわ〜。
消さずに置いておこうと思います(笑)。
話が飛びまくって、超絶長くなってしまいました(^^;;
ここまで読んでくださった方がもしいらしたら、本当にありがとうございます(@▽@)
てことで、今週もがんばっているあなたを応援しています!
あなたの価値を知ってくださいのカウンセリング!
▽いなこの雰囲気はこんな感じです
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