こんにちは、カウンセラーいなこです。
カウンセリング・モニターさんにセッションを少しずつさせていただいていますが、来られる方は、とにかくやさしいいい人が多い。
相談文で、「ありきたりな恋愛相談ですみません。」と謝って来られる方。
いやいや、カウンセラーを喜ばせる相談を考えてこなくていいんですよ!?
カウンセラーの前でも、いい人を演じようとしてしまうという方。
ここでさらけ出さんかったら、あとさらけ出すとこないですよ〜(酒井くにお・とおる風に)。
たくさんのクライアントさんとお会いしてきた師匠も言っていたから、本当にそうだと思うんですが、クライアントさんがカウンセラーに気を遣ってくださることって結構多いみたいです。
気を遣って、カウンセリングが終わったときには、
「ラクになりました」
「ちょっとスッキリしました」
と、「あなたのカウンセリングのおかげで解決しました風」を装ってくださる、みたいなことが(笑)。
私もカウンセリングを受けたことがあるのですが、この気持ちはわかります。
何かしてもらったら、「よかったですー」的なことを言わなきゃっていうのが、染みついちゃってるんですよね。
たとえお客という立場でも。
そういうやさしい人だから、カウンセリングに来たくなるほど悩まれたんだとも言えます。
でもカウンセリングをする側になった今、せっかくカウンセリングに来ていただくんだから、カウンセラーの前だけでは、そんなのとっぱらって、自由に本音を話してもらいたいなあと思うんです。
カウンセリングのいいところの1つは、「クライアントさんにとって、カウンセラーが完全なる第三者である」ということだと思います。
第三者だから、利害関係がない。
たとえば、会社の先輩や上司にも相談したり、面談してもらったりはできるけど、それぞれの立場があります。
上司は会社を立ち行かせる方向に、部下を導かなくてはいけない。
仕事を辞めようか相談しても、あなたがいてほしい人材なら、止める方向に持っていきたい。
そういう思惑を、立場上なかなかとっぱらえないということがあります。
友達の相談も、とても親身になってくれていいものだけど、距離が近すぎるあまり、見方が偏ってしまうこともあります。
一緒にうーんとなってしまったり。
やさしさから、核心をつけないこともある。
とはいえ親身になってくれる身近な人への相談は、それはそれで概していいものであることが多いですけどね。
そして、知っている人だからこそ言いにくい、恥ずかしい話とかもあると思うんです。
そこで、あなたのコミュニティの外にいる完全な第三者、かつ表向きの行動の奥にある心理について勉強してきたカウンセラーに相談すると、フラットに聞いてもらえて、自分の気持ちが整理される。
自分でも気付いていなかった自分の本音に気づくことができる。
そういうメリットがあるから、私は本当に悩んでどうしようもなくなったとき、カウンセラーに相談したいと思ったんです。
だから、カウンセリングに来たときくらいは、いろんなものをとっぱらって、ありのままを話してもらえたらなあと思うんです。
どこか具合が悪くて病院に行ったら、どこが痛いかを言って、患部を見せますよね。
それを、
「下痢してるなんて恥ずかしすぎるから黙っておこう。」
「胸を見られらるのは嫌なので、胸の痛みはないことにしよう。」
そんな風に、本当に痛んでいるところをみせなかったら、医師も誤診します。
そしたらちぐはぐな治療をされ、ちぐはぐな治療なので症状は引かず、医師はヤブ医者のレッテルを貼られることに……
なんてことと同じで、
心のことも、あなたが絶対に見せたくない、ドロドロやぐちゃぐちゃを見せてみないと、本当のところは解決していきにくいのです。
それでも、「この方、何か隠してる」という違和感はバレていることはあります(笑)。
無意識に隠しちゃうということもあるとは思うんですけどね。
自分でもそれに気づかず、話しているうちに、自分の本当の思いに気づくこともあります。
心のことだし、いくらカウンセラーと言ってもしょせんただの人なので、初めて会った人にすべてをいきなり見せるのは、勇気がいるという人も多いとは思います。
だけど、せっかく勇気を出してカウンセリングに来ていただいたのなら、もひとつ勇気を出して観念して、思いを吐き出してみられることをお勧めします。
そして、カウンセラーの言うことが何か違うなら、まだスッキリしないなら、それも言ってください。
その違和感から可能性を絞って、何に引っかかっておられるのかまた探っていきますから。
そのカウンセラーをヤブカウンセラーにしないために、協力してやると思って(笑)。
話してみれば、たいていのことでは驚かないと思います、カウンセラーは(笑)。
とにかく、せっかくなので、気軽〜に話していただきたいなあと思うのです。