「オペラ座の怪人」をちょこっと心理学的に解説③―クリスティーヌと投影―
’それなりに’うまくいっている→を→’おもいっきり’しあわせに
こんにちは、カウンセラーいなこです。
昨日は、大阪四季劇場に、「オペラ座の怪人」を観に行ってきました!
1年がんばったごほうびに、チケット取っておいてよかったー(TT)
ごほうびじゃなくても、今年もう4回めだけどね。笑
そう、このシリーズを書こうと思ったのも、今、我が町大阪で、「オペラ座の怪人」が上演中だかならなんです。
前回の大阪公演のときに初めて観て好きになり、大阪、京都の劇場に来たときは、必ず複数回は観ていたのだけれど、今回は1番はまっています。
楽しすぎる年末でした。(キラキラ)
しかし観たら満足するかと思いきや、観終わったらまたすぐよけいに観たくなるな。
恐るべし中毒性。
誰か助けてくださいー!笑
ということで、年末もマイペースにこのシリーズを書きたいと思います。
今日は、「クリスティーヌと投影」です。
このシリーズを初めて読まれる方は、なっがい注意事項があるので、必ずそちらを先にお読みくださいねっ!
【オペラ座の怪人をちょこっと心理学的に考察シリーズ】
ここからネタバレしますよー!
クリスティーヌと投影
「投影」は、心理学云々と言わずとも、一般的な語になりつつあるので、ご存知の方が多いかもしれません。
自分の内側を、外側の世界に映し出すというものですね。
人が見ているものは、すべて「自分」というフィルターを通して見ているものです。
そうやってしか見えないですからね。
だから同じものを見ていても、人によって感じ方は違ってきます。
投影にはいろんなパターンがあります。
◯自分の感情を外の世界に映し出す(自分が寂しいと空が寂しそうに見える、など)
◯これまでの経験や出会った人を、目の前の別の人に映し出す(お父さんとの関係が悪かったら年上の男性がなぜか苦手になったり関係が悪くなる、など)
など。
オペラ座の怪人では、クリスティーヌが怪人に、お父さんを投影しているというのが、1番わかりやすい投影の例かと思います。
早くに唯一の身内だったお父さんを亡くし、孤独だったクリスティーヌの前に、お父さんが言っていた"音楽の天使"らしきものが現れたら、そりゃそこにお父さんの面影を見ますよね。
お父さんが話してくれた"音楽の天使"。
お父さんを感じさせる、年上の男性。
お父さんと同じ音楽家。
そこにお父さんを投影しているからなお、クリスティーヌは"音楽の天使"に惹かれ、大切な存在となったのでしょう。
怪人の歌声を聞いて、「エーンジェルかしーらそーれともパーパの声なの〜」って言ってますね。
ちなみに私は初めて観たとき、このクリスティーヌのセリフもあり、怪人は実はお父さんで、実は生きていたということなのか、それともお父さんの霊なのか、あるいはお父さんから言付かったお父さんの知り合いのおじさんなのか、とちょっと混乱しました。
だってお父さんのお墓から出てくるし。
壮大な勘違い。笑
そしてオペラ座の怪人で、「投影」といえば、アンドリュー・ロイドウェバー様ですよね。
アンドリュー・ロイドウェバーは、このミュージカルで、周囲の反対を押し切って、当時自分の妻だったサラ・ブライトマンをクリスティーヌ役に抜擢したそうなんです。
私は、え、サラ・ブライトマンと夫婦やったん!?ってまず驚きでした。笑
「オペラ座の怪人」は、アンドリューロイドウェバーが、サラのために作ったミュージカルでもあり、サラだけが歌えるキーで、クリスティーヌの歌を作ったとか。
そして当時無名だったサラ・ブライトマンは、この「オペラ座の怪人」で一躍スターになったそうです。
え、まんま怪人とクリスティーヌやん。
なので怪人とクリスティーヌは、ロイドウェバー氏とサラとの関係や、ロイドウェバー氏の感情が多分に投影されているんだと思います。
だから描かれている心情とかセリフに、訴えかけてくるものがあるのかもしれません。
その投影もあり、ロイドウェバー版は、原作小説よりもロマンティックに描かれているみたいなんですね。
後で原作についても書こうと思っているのですが、原作の怪人より、ロイドウェバー版の怪人はかなりカッコいいです。
ロイドウェバーさん、自分を投影している怪人だから、かっこよく仕上げたかったんでしょうかね。笑
少しは花を持たせたくなるよね。笑
圧倒的な歌唱力と存在感、スマートで紳士的な所作とか、そりゃ観た人は怪人推しになっちゃうよな〜って思います。
投影といえば、演じる俳優さんの、価値観とか生き様とか人生観も当然役に投影されているでしょうし、俳優さんだけでなく、舞台を作るすべての人の投影が反映されて、その日の舞台が作られています。
だから舞台毎回が、ほんとに一期一会ですね。
そして観客も、自分の中にあるものを投影して観ています。
ペルソナの項で書きましたが、怪人とは種類が違えど、誰にだってコンプレックスの1つや2つはあり、「自分は嫌われるのではないか」という怖れがあります。
観る人は、怪人の怖れや孤独や悲しみに、自分のそれを投影して感動しているのかもしれません。
状況は違えど、怪人のその感情は、誰もが知っている。
それが、この作品が多くの人の心を動かす理由の1つだと思います。
この投影の法則で言えば、
「オペラ座の怪人」をすばらしいと感じられるのは、
あなたの中にそれを感じられる心があるからであり、
あなたの中に同じすばらしさがあるということです。
あなたは特に、どんなところに心を動かされますか?
誰のどんな場面に共感しますか?
そこから、自分の興味や魅力や才能に気づくことができます。
ちなみに私は、オペラ座の怪人の場合は、登場人物への共感は少ないんですね。
SNSなどでファンの皆さんの感想を読んでいると、怪人に共感して泣いたという方も多いのですが、私はオペラ座の怪人で泣いたことはないんですね。
めっっっっっちゃくちゃ感動はしているんですよ!
そして怪人のことをかっこいいとは思ってる。笑
ただ、特定の役柄に共感して感動しているというよりは、作品そのものの素晴らしさに感動し、圧倒されているという方が大きいかもしれない。
まず何より、音楽がすばらしい。
歌がすばらしい。
加えて、ストーリーの運び、演出、舞台装置などなど。
それぞれがそれぞれの持ち場で才能を発揮して、みんなで作り上げている感じがたまらないです。
そういう迫力とか深みとかに圧倒されたくて、リピートしている気がします。
それを作るプロ集団の皆さんが、めちゃくちゃカッコいいなー!!!こんなすばらしいものがこの世にあるなんて!!!というところに心震えています。
だから私には、
エンタメを提供することや、
イベント的なものを作りあげること、
チームで1つのものを作り上げること、
それぞれの持つ才能を見出してその人らしく輝かせること、
人をよろこばせたり驚かせたりすることへの興味や才能があるのかもしれません。
思いきって自分で言う。笑
誰かに共感して感動して泣くという人は、たとえば愛情の深さや感受性の豊かさなどの才能があります。
ほんとに皆さんの感想を読んでいると、感受性がすごい。
演じる方もすごければ、観る方もすごいのヨ。
1つの舞台から、余すことなく感じ取っていて、感想読んでてもめちゃくちゃ勉強になるし、楽しいし、自分もその舞台観られた気になります。
書いてくださっている人に楽しませていただいております。
だんだんそのファンの人のファンになってきますよね。笑
ちなみに感想を読んでいると、「泣いた」と書いている方も多いのですが、私が観に行くときは、あまり泣いている人を見たことないんですよね。
すすり泣く声も聞こえたことない。
これもまた投影で、自分に「オペラ座の怪人で泣く」という発想がないから、泣いている人が私の目にはあまり入らないんです。
投影って興味深いでしょ。
この世はどこまでいっても投影です。
だから、どんな感じ方も解釈もアリで、どの俳優さんが好きとかもそれぞれなんですね。
そこに自分の何かを投影しているんです。
どの感じ方が正しい、間違っているというものではないので、そんなことより、自分の感じ方から、自分の興味や魅力や才能を見出してくださいね。
あなたはどんなところに感動しますか?
どのシーンが好きですか?
どの俳優さんのどんなところが好きですか?
その理由は?
それらすべてがあなたの魅力です。
ぜひぜひコメント欄や問い合わせフォームからあなたの感動ポイントを教えてください!
急に募集。笑
あれ、クリスティーヌの話はちょこっとになっちゃったな。笑
大みそかもマイペースにオペラ座記事でしたが、本日もお読みいただきありがとうございました!
今年は活動少なめでしたが、大変お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。
昨日はあらためて、ラウルもかっこいいなあと思いました。
いつもは身綺麗でパリッとしてるラウルが、髪を乱して、服を乱して、袖破れてまでも助けに来てくれるって、そりゃ惚れてまうやろー!ですよね。笑
ハイスペイケメンで、勇気もあって腕っぷしもいいのかよ!
色男、金もあるけど力もあり。
女子の好きな要素満載かよ!
次回はそんなラウルについて。
④ラウルの愛、怪人の取引を書きますね!
お楽しみに〜。
よいお年を〜(^▽^)
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